■ 今年、大方の予想では、不況という名の牛が、本格的に、暴れだす年になりそうです。我々には、猛牛を仕留める、マタドールの剣の持ち合わせは有りません。否応も無く、素手で立ち向かう他ないようです。■ 21世紀の資本主義が揺らぐ中、非正規雇用者を、物のごとく切り捨てる大量解雇には、経済原理の非情さを、改めて思い知らされました。そしてまた、こうした環境が招来する格差社会は、いよいよ固定化に向いつつあるようです。急変する状況の中、人はどう対処すべきなのでしょう。
■ この時期を、積極的な転換点と捉え、21世紀の共存の世界を目指して、外交・社会保障・教育・農業・環境などの政策を、小手先の対策ではなく、文明論から捉え直す事を、提唱する人達が少なからずいます。
■ 個人の多様な選択の自由が保障された社会と、多様な文化(生き方)を認め合う、共存共栄の世界は、人が希求する夢です。それに向けての議論を、この時期に、一歩、進める事が出来ないものでしょうか。
■ 現在の国際紛争の多くは、双方の原理主義による、不寛容の争いです。原理主義は、理念に固執する事によって、終には、周りが見えぬ、泥沼にはまり込みます。寛容へのひとつの契機は、この理念の固執から逃れる方策に、有るように思います。
■ 古代ローマの歴史家リヴィウスは「大衆は常に政治を行う者を模倣する」と言っているそうです。大衆の意識が、国の権力者の意識と通底し、無意識の内に模倣し、引きずられるか、或いは、その意識を極端に先鋭化させかねません。こうした事を回避する上でも、時には個人が冷静に、国の理念を問い直す必要を感じています。
■ 「新春」のタイトルにしては少々暗い話でしたが、これに懲りず今後もよろしく。